人魚の眠る家

「長期脳死」をめぐる話。

「脳死」というのは、定義の問題でしかなく、実際に死んでいるとか脳の機能を全損しているとかではなく、
ポイント・オブ・ノーリターンでしかないというのはすごくしっくりきた。

「狐の寓話」「脳死の判定については哲学を持ち込むべきではなかった」というのはまさにそうなんだろうな。
感情で判断したら到底納得なんてできないだろうし。
そしてそれらを読者に認識させたあとに、ドライな若葉の父ちゃんを登場させる。手法が上手いわ。

「父がいう『お芝居』とは違うのではないか。ではそれは何なのかと訊かれると困ってしまうのだけれど」
終盤に出てくるが、それが「祈り」なんだろうな。
「うちの家にいる娘は、患者でしょうか。それとも死体なのでしょうか。」
という悲しい問い。
そして、「この世には狂ってでも守らないといけないものがある」
これもまた深い。

『人魚の眠る家』|感想・レビュー - 読書メーター
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